[4092] 絆-5 ヨコシマ ◆9bpgRg 投稿日:2005/01/02(Sun) 03:09
妻は配送を自分の車で行っていました。
彼と出会うまでは後ろのスペースには会社の品物がゴミゴミと散らかっていたのですが、
彼と過すようになってからはいつもきちんと片付いていました。
日曜日にひとりで買い物に出かけ、2時間程で帰って来たのですが、
ガレージに入って来た妻の車を見て、私はまた絶望的な気持を味わいました。
ウインドウにスモークを張って来たのです。
二人の愛の空間をより充実したものにしたかったのでしょう。
「これなら外から見られないから安心だね。」
そう言ってやりたかった。
「そんなに暗くするとバックする時にあぶないぞ。」
「ちょっと暗すぎたかなー?お店の人にサンプル見せられて、これっ!
って選んだらこんなになっちゃったー。」
「夏でも無いのに何で今張るの?」
「紫外線が商品に良く無いんだって。お金は会社持ちだよ。」
「、、、。」
そろそろ車の中で全裸になる心の準備が整ってきたのかもしれません。
明日やるつもりなのか、、、。遂に明日か、、、。
でも、性交をするかしないかと言う事に、もはやどれほどの意味があるのでしょう?
それよりも今は、あの、めくるめくキスの目的、その意味、
その味の素晴らしさが知りたくて知りたくてたまりませんでした。
妻と交代して試しに私が彼にしてもらいたいくらいです。それほど理解出来なかった。
いや、薄々感じてはいたかもしれません。
、、、私のキスは、彼に比べて貧相でした。
私はキスを、セックスの前段階の手続きくらいにしか思っていなかったかもしれない。
もしくは挨拶程度のもの、、、。
射精が富士山の頂上なら、キスは御殿場インターくらいの位置付け、、。
それに気付き、私には決して入り込む事の出来ない二人の
一体化した何かについて考えると、私の心は弱々しく萎んでいきました。
大柄な彼の身体に覆われて、妻は自分の舌を出来るだけ深く
彼の口の中に挿入していました。彼の大きな口は妻の唇までもすっぽり吸い込み、
口という密室の中で溶け合っています。
そうしている事は直ぐに判ります。なぜならそうすることによって
鼻で呼吸をする音だけになるからです。
時折くぐもった「んぐ、、、んぐ、、、」という二人の声が聞こえます。
口を離すと幾分呼吸困難になっていた二人の、新鮮な空気を欲する息遣いがして、
トレーニングの最中に相棒に話し掛けるように彼は衝撃的な事を言いました。
「口を開けて、、」
妻は口を開けました。少し間があいて、彼が妻に何をしたか判りました。
妻が飲み込む音をさせました。何度も何度も何度も、、、。
妻がむせてしまい、彼がいたわるように
「大丈夫?ごめんね。」
妻はせわしなく、急ぐように呼吸をしながら
「もっと頂戴、、。もっと、、、。」
まるで3日間水を与えられていない囚人が懇願するような、悲痛な声でした。
「だめ。今度交代。」
今度は妻が上になり、、、、
その夜二人はそれを何度も繰返しました。
私はもう半狂乱になりました。
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