[10952] 偶然と必然5 ゆうさく 投稿日:2006/05/31 (水) 20:21
元カレと逢う数日前までは、
私の強引さが家内を仕向けてるという図式を保てました。
家内は嫌がりながらも、
私のために同意してくれいるということです。
しかし、
その日が近づけば近づくほど私は不安に駆られます。
私の早漏は悪化の一途たどり、
家内の興奮は、心の奥深く宿っていきました。
当日の私の狼狽ぶりは、目に余るものでした。
取り繕っても、家内にはお見通しであったと思います。
逆に家内は落ち着き払っていました。
家内の心情を察するに、
常に私との性行は不完全燃焼であったと思います。
そこへ、主人からの前交際相手とのSMの強要は
うわべは嫌がりながらも、心の奥では期待していたはずです。
私に無理矢理行かされる図式は、
そんな家内の罪悪感を帳消しにしていました。
しかしここまできて私が嫌がれば、
家内は自分で行きたくて行くことになる。
であるからして、そんな家内の落ち着きは、
実は『しらけ』だったのかもしれません。
家内は、
「彼とは、今までもそんなにスゴイことしてなっかたから安心して」
と言いました。
私を安心させようとしたその言葉はの奥に
隠れた意味があったわけです。
行ってほしくない旦那と行きたい妻、これが本当姿だったと思います。
家内は一人で逢うことになっていました。
私のことは彼には内緒のままです。
マンションの扉が閉まり、静けさが訪れると
どうしようもないほどの後悔の念に襲われました。
家内はどうしているのか。想像が止みません。
自分から誘った女はどんな顔で、男と会うのでしょうか。
自尊心がこびることは許さないでしょうか。
甘えたふうでもなく、
楽しそうに振る舞うでもなく、毅然と少しきつい態度でしょうか。
男に欲望を見透かされながらも、
いつものように理性的な主婦として振る舞うのでしょうか。
そんな分かり切った芝居を男はどれぐらい許すのか。
家内の仮面が剥がれ、欲望がほとばしる瞬間を夢想しながら
何気ない話しつきあう男の気持ちは。。。
長い夜は始まったばかりでした。
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