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エスカレート5 (ばん)

[8225] エスカレート5 ばん 投稿日:2005/12/06 (火) 12:05
家内は疲れて眠かったのでしょう、
次の日(日曜日)のお昼を過ぎても起きてきませんでした。
結果、昨夜軽く家内にあしらわれるハメになった僕は、
深く傷つきました。

でも想像が止みません。
家内がねている間に、月曜日の会議の資料に目を通そうとしても、駄目でした。
家内が昨夜やりまくったことは明白なのです。
頭の中では、彼氏が何度も家内を抱き、至福の表情の家内は
そばで見ている僕をあざ笑い、見せつける。
僕に内緒でメールを交換し、二人きりで逢瀬を重ね、
いとおしく性器を舐めあう。悪い想像どんどん膨らみ、僕のMの部分に火を付けます。

書斎でオナニーをしました。

射精し少し冷静になると、今度は家内への怒りがこみ上げてきます。
もうめちゃくちゃにしてやりたいという思いです。
混乱していることは、わかりました。
家内を失うかもしれないという不安が襲うのです。

よく考えればおかしな話しです。
わざわざ他の男性に抱かせていながら、不安になっているのですから。

今こうやって冷静に振り返る僕にはわかります。
不安と愛は噛み合う歯車なのです。
最高の愛を見つけたと思った瞬間、それを失うかもしれないという不安が
現れる。家内を愛おしく思えば思うほど、失うことへの不安が大きくなり、
失うかもしれなと不安が大きくなるほど、愛おしくなるのです。

家内をめとった瞬間から不安と愛の歯車はゆっくり回り始めていたのです。
止めるすべも知らずに自ら拍車をかけて、勢いよく歯車を走らせてしまった。
嫉妬も興奮も怒りもこの歯車から生み出され、
最後は、この狂おしい思いに耐えきれず、めちゃくちゃにしてしまいたいと思う。
はじめからやり直したいと後悔する。

書斎で静かに座る僕は裏腹に、そうやってもがいていたのです。
妄想はおぞましいものでしたが、怒りを興奮に変えるには十分でした。


家内が起きてきました。
家内は素肌にシーツを巻き付け、書斎のドアに身を隠すようにして
こちらを覗き込むのです。
家内は、はにかむような笑顔でおはようと言いました。
その笑顔は僕に対する愛情感じさせ、冷静になれました。
シャワーを浴びるように言うと、家内はうなずき、そして
気まずそうに僕に聞きました、怒っているかと。

僕は笑い、
腹が減ったから、シャワーを浴びたらご飯を食べにいこうと言いました。
家内は嬉しそうでした。小さくうなずくとバスルームへ向かったのです。
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