[8788] 妻のいとこ 2 ハンディカムマン 投稿日:2006/01/31 (火) 00:08
ハンディカムをセットした私は座敷に戻りました。またしばらく酒を呑みながら、妻の両親と仕事や町内会の話をして盛り上がりました。ちらと妻といとこに目をやると、ふたりで上機嫌に笑い声をあげながら話をしていました。妻が顔を上げて笑うたびにいとこの太ももに手をあてるのが気になりました。まるでキャバ嬢です。嫉妬と酒でもうろうとした私は隣の居間で夜まで寝ることにしました。
妻にお夕飯よ、と起こされて座敷に戻るともう皆が食事の手伝いをしていました。準備が済むと今度は妻と並んで座りましたが、いとこも妻の隣に座りました。思わずふふん、と鼻を鳴らすと微笑みながら妻が顔を覗き込んできます。「なに笑ってるのお?」「ああ、相変らずすごい料理だよねえ」
妻といとこと酒を呑みながら話をしました。ふたりも随分呑んでましたから、あの後ふたりとも仮眠をとったようです。いとこはモンゴルで日本の中古車をさばくというブローカーみたいな仕事を今もしているようです。1年の半分は現地にいるようですが、本家の集まりには必ず顔を出すようにしているのだそうです。とんでもないエロガッパです。
「お兄ちゃん、いい人いないのお?」と微笑みながら39歳独身エロガッパに妻が顔を近づけます。妻はエロガッパのことをお兄ちゃんとよびます。小さいころからよく遊んでくれたお兄ちゃんなのだそうです。「いないねえ。早く友達紹介してよ」と妖しい目つきで妻を見下ろすエロガッパお兄ちゃん。「みいんな結婚してるもの」にやにやと笑う妻。「そうかあ」とますます目に妖しい光を溜めるエロガッパお兄ちゃん。狐の化物とカッパの妖怪が本性を垣間見せた瞬間です。水木しげるもまっさおです。
23時をまわり、地元に住む親戚はほとんど帰っていました。妻はお風呂もらってくる、と席を立っていました。異常に酒につよいエロガッパと私は彼の不良だったころの写真を見せてもらいながらふたりで笑いころげていました。表情豊かでジェスチャを加えたエロガッパの昔話は本当に楽しいのです。そこらの芸人より話上手です。さすが妖怪。
そうしているうちに残りの親戚もそれぞれの寝室に戻り、妻の両親もある程度片付けを終えると寝室へ引上げました。妻が戻ると、座敷には3人だけとなっていました。そろそろプロジェクトAの実行開始です。「俺もお風呂もらってくるよ」「うん。じゃあお風呂出たら寝ようね」
風呂から出て私と妻の寝室に行くと、妻がひととおりのスキンケアを終えて大好きな淹れたてのコーヒーを飲んでいるところでした。長い煙草を吸いながらまどろんでいる妻は妖怪じみた美しさがあります。妻に触れると「今日はもう疲れたからクチで我慢してね」と微笑みました。
そうして事務的なフェラであっけなく昇天した私は、キスをしたあと「おやすみなさい」と布団に潜りこんで背中を向けて寝る振りをしました。それからどのくらい経ったのでしょうか。妻がもぞもぞと布団をでて立ち上がる気配がしました。しばしの沈黙の後「起きてる?」と普通に話す声量で上から声を投げてきました。心臓がバクバクしました。そしてまたしばしの沈黙。
すーっとふすまを開ける音。閉める音。きぃきぃと廊下が鳴り、そして、音がなくなりました。
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