[760] すれ違い 弧九 投稿日:2003/10/09(Thu) 13:23
震えが止まらなかった。
妻が目の前で強盗に圧し掛かられている。見慣れたパジャマの前は無惨に
はだけられ、引き千切られたボタンが私の足元に転がっていた。
最初からそうすると決めていたのかのように、男は執拗に妻を責めたてて
いる。苦痛に歪んでいる妻の顔が一瞬見えたが、男の大きな背中に隠れて
しまった。
『野良犬に噛まれたようなものだ』妻を慰める言葉を必死に探していた。
男の繰り返す抽送を見ているうちに思考力が痺れていくのがわかった。
私の雄の機能が不覚にも反応を示し、あろうことか今にも暴発してしまい
そうな感覚に襲われた。
妻とて生身の人間であった。彼女の理性に満ちた日常とはかけ離れた反応
が男に呼び覚まされ、引きずり出された。
手拭いで塞がれていた口から、くぐもった喘ぎ声が洩れていた。男が妻の
口を解放すると「あああ、、ああ、、」と切れ切れになった声を上げ、最
後に「あなた、あなた」と繰り返し私を呼んだ。
男は勝ち誇ったように、妻の腰を抱え上げると二人の結合部を私に見せつ
けた。
『どんなに貞淑ぶっても、この有り様だ』と言わんばかりに、妻の性器は
音を立てながら男のイチモツを咥え込んでおり、ネバネバした妻の体液が
男の竿に厭らしく絡み付いていた。
男は妻から体を離し、布団に転がした。まだまだ余力を残している跳ね物
が、妻の眼前に晒された。
『咥えろよ』初めて発した短い言葉に、私は聞き覚えがあった。
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