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妻が真夜中に

[76526] 妻が真夜中に みきよ 投稿日:2012/04/02 (月) 18:56
夜ふと目を覚ました僕は、ぼやっとした意識の中、寝返りをした。重たいまぶたを少し開けると、水滴がついた窓が、閉まりきっていないカーテンの隙間から見えた。「外は雨か・・」まぶたを閉じようとしたその時、ギシッギシッと木の擦れる音が聞こえてきた。我が家はメゾネットタイプのアパートで築35年の木造アパートだ。この音は階段を歩くときの音だと僕はすぐに分かった。再度寝返りをして、妻が寝ている方を見てみると、そこには、妻がいない布団だけが敷かれてあった。階段の音は妻か?トイレかな?「パタンッ」今度はドアが閉まる音がした。階段を降りた先は、すぐ玄関になっている。どうやら妻は雨の降っている外に出て行ったようだ。こんな時間にどこへ?薄暗い部屋の中で、アナログ時計を見ると、だいたいAM1:45分頃だった。不安になった僕は、ハンガーにかけてあったチャンピオン製のベンチコートを手に取り、パジャマの上から急いで着た。そして、妻を追いかけるように階段を降り、玄関を開けた。街灯に照らされた外の風景は、薄暗く、雨が降っている音が耳に聞こえてきた。人影を探すように周囲を見た。妻の姿は見えない。こんな状況でいったいどこへ?僕は傘をさしながら、ふらふらと当てもなく雨の中を歩き出した。川沿いの道路に出て、河川沿いを道なりに歩いてみた。100mほど歩いていると、いつも見慣れた河川敷にエンジンがかかったままの3ドアハッチバックの黒いシビック車が一台停車している事に気づいた。こんな所に車なんて。そう思った僕はとりあえず車に近づいた。近づいていくと、車の窓は白く曇っていて中はよく見えないが、雨の音と共に女性の喘ぐ声がうっすら聞こえてきた。「おや、こんな場所でカーセックスか?」と心の中で思った僕は、傘を閉じ、姿勢を低くして車に近寄った。ベンチコートは少しだが雨をはじいてくれて、しかも黒色であったので、暗闇の中で目立たずに車に近寄る事ができた。
車の中では激しく男女が絡み合っている。おそらく外にいる僕には気づいていないだろう。白く曇った車の窓からは、中が見えなかったので、僕は中から聞こえてくる声だけを聞きながら楽しんだ。「すごいなぁ、こんな事って」
車の中の男女の声が漏れてくる。雨音に混じりながら「あん、あん、あっ」という女性の声が聞こえてくる。突かれているのだろうか? 

車のフロントパネルの上には、脱がされた服が置いてあった。フロントガラスにふれていた脱ぎ捨てられた服。脱ぎ捨てられたブラジャーが見える。結構派手な赤いブラジャーだ。これを見た僕は、実は少しホッとしたのだ。何故なら妻は赤いブラジャーを持っていないからだ。きっとどこかの若いカップルがホテル代をケチって人気のない河川敷でやってるのだろうと思った。だんだん行為もクライマックスに向かっていき、「いっぱい、いっぱい、ちょうだい」という女性の声が聞こえた。僕はそろそろ離れた方がいいと判断し、車から急いで離れた。自宅に戻った僕は、濡れたベンチコートを脱いでハンガーにかけ、1階のリビングのソファーで電気も点けづに妻の帰りを待った。しばらくして妻が帰ってきた。「おそかったね」僕は声をかけると、妻はかなり驚いた様子だった。
妻「起きてたの?」
僕「うん、眼が覚めたら、いなかったからさ、心配したよ」
僕「どこに行ってたの?」
妻「あっうん、ちょっとコンビニに・・・」
僕「何か急な買い物?」
妻「えっ、あっ、急にアレがはじまちゃったから・・・」
妻「予備がなくて、それで・・・」

僕「そっか、じゃあ寝ようか?」
妻「うん、でも、気持ち悪いから、シャワー浴びてから寝るね」
そう言って妻はお風呂場へ向かった、
僕の前を横切るように歩いていく妻の着ている服の肩の部分からブラジャーの紐がちらっと見えた。
なんと、紐の色は赤だった・・・
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